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ライフケア事業部特集 第一弾 役員対談01「介護の現在位置」

※緊急事態宣言前の取り組みです。感染対策の上実施しております。

 

こんにちは!チームここはじのみなみです☆彡

 

現在当院では「ライフケア事業部 再構築プロジェクト」を発足し、推進しております。

今回はこのプロジェクトについて全4回に分けて、特集していきます。

 

 

その経緯については下記をご覧ください✯

【介護職必見】採用特集記事 ライフケア事業部特集 予告編 第一弾「役員対談」塚原聡×辰巳いちぞう

 

その第一弾として、チームここはじ企画で「スペシャルコンテンツ~役員対談~」を開催しました!

 

本日は、チャプター1の対談模様を余すところなくお届けします♬

 

 

チャプター1では、世間一般でいう介護の価値について、多角的に検証していきます。

そして当院のマネジメントに置き換え、これまでのLC事業部の設立から、当院の現在について対談を繰り広げます。

 

それではさっそくどうぞ!!


辰巳:

今回の「介護」について、これは“高齢者への介護”、“介護事業”というくくりの中での話。

当然全てを語るのは難しいので、見る人からすると「何を素人が」というご指摘あるかもしれませんが、今我々が考えうる、知りうることを時間の許す限り、お話していきたいと思います。

 

最初に「介護の課題」って聞かれたら、ぱっと浮かぶものってありますでしょうか?

 

塚原:

若い世代が憧れにくい業界だなと捉えています。

 

辰巳:

そうですよね。

人気の職業ランキングには上がってくるイメージないですね。

人気がない一つの要因ってなんなんでしょうね。

 

塚原:

「介護職」はキャリアップしていくイメージが乏しい業界ということもあると思います。

常にプレーヤーで、一般家庭にいらっしゃるサラリーマンのような、平社員で入って係長、課長、部長というキャリアレールのイメージというのは、ちょっと浮かびづらいですよね。

 

辰巳:

お辞めになる方の代表的な理由に「先が見えない」っていうワードが良く出ますね。

業界全体に対する落胆や仕事の疲弊で、何か先にいいことが見えればその疲労を頑張れちゃうんだけど、多分みえないから辞める。

 

おそらくキャリアだけの話じゃないと思うんですよね。

 

それこそ、介護従事者でモデルとなるような高額所得者がいるのかと言われると、いないとは言い切れないですが、国が動くくらいの低収入というのはなんででしょうね?

 

塚原:

介護施設の収益構造は介護報酬が基盤になっていて、利用者への請求と、介護保険から一部補填されるという構造で、アッパーが決まっていて、そこから引き算をして、介護士に対する収入が決まっています。上がりにくいという可能性は多いにありますよね。

つまり財源が複数ないということですね。

 

辰巳:

なるほど。今のすごく重要な話ですね。

介護の課題の一つに挙げられる「なり手がいない」のはなぜなのかっていうことを考えた時、魅力の一つであっていいはずの「収入」というピースが欠けている訳じゃないですか?

そうなると、情緒の側面で魅力を見出していかないと続けられないという事ですよね。

 

あとは非常に現場がハードだと聞きます。

私はライフケア事業部の担当役員やらせていただくようになって、現場のタイムスケジュールを聞かせてもらったんですけど、朝から晩までずーっと介助業務なんですよね。

このハードは、どういう要因からくるんでしょうね。

 

塚原:

やっぱり肉体的な労働は多いですし、知識も身体の使い方も知らないままに現場に投入されることもあるので、ハードということもあるでしょうね。

また仕事内容が効率重視な部分もありますから、そこに面白さを見出せない、見出さないという個人の問題も当然あると思いますが、一方でそういったハードな仕事だけを切り取って、介護職の方を働かせているというマネジメント側の問題もあると思いますね。

 

辰巳:

変な話、新入職員が入った初日から現場に投入されて、誰かに、誰かの真似で教わる、そこに作業化、効率化っていう色んなものが混ざって、自分の頭で考えてアレンジしづらいっていう環境はあるんでしょうね。

やっぱり裁量のない仕事って非常に価値を上げづらい感じはしますよね。

 

それから個人の意識にフォーカスをする向きも耳にしますが、ここまでの話でいくと、作業化されて、裁量がなくて、自分のアレンジもできない仕事で、個人の意識の問題で上げられるのって?上げられないですよね。

塚原:

仰る通りで、「もうちょっと時間をかけて○○したい」という現場の声を聞きますが、自分で考えて質を高める行為っていうのをマネジメント側が奪っている可能性ってあると思うんですよね。

あとは「やりがい」をご利用者様からの反応だとするならば、感じにくいと思います。

というのも、ご利用者様は、「ありがとう」を含め、言葉を発することが難しいご高齢者も少なくはないからです。

 

その上効率重視の仕事にしてしまっている部分がありますから、当然外部接触が少なくなります。

 

辰巳:

今のお話を聞いて一つ大きなの要因として感じたんですが、外部評価が得づらいですよね。

これは非常に大きな課題でしょうね。

 

塚原:

高齢者の方が評価をして下さる場面が少ないとすると、内部の外部評価に頼らざる得ないと思いますが、それは患者様にプラスになったか否かの評価というより、指示や時間通りに、ミスなくやったかどうかという評価になり、非常に内部思考ですよね。

 

辰巳:

鶏か卵かみたいな話になりますが、働く目的が低い人が介護職に集まっているから低いのではなくて、そういう働かせ方をしているから、働く目的が低い人、低くさせられた人が残れてしまう。

意識が高い、あるいは裁量を欲しがる人から辞めていってしまうことがあるかもしれませんね。

少し場所を病院に移しましょう。

病院でいうと、介護の仕事は看護助手がそれにあたります。「施設の介護士」と「病院の看護助手」というのは違うのでしょうか?

 

塚原:

病院の看護助手は、そもそも介護を受けざる得ない状態になった疾患に加えて、急性期に変化する病気や怪我への知識が必要ですし、ご高齢になると体力や気力をすごく改善させることは難しいので、将来を予想して総体的にサポートすることが多くなります。

ご施設は自宅での生活に支障が出てきたのでご入居なさるお元気な方もいらっしゃいますが、それに比べて病院は、具合が悪い方が治療のためにお過ごしされることが前提ですね。

 

辰巳:

そうですよね。入ってこられる前提が施設とは違いますよね。

病院は具合が悪い方に対して、診療機能を充足させる場所なので、当然看護助手は看護機能の助手でないといけない。

そうなると看護機能の補助をしながら、施設のような介護のテイストをいれていかないといけないのでしょうか。

 

塚原:

仰る通り、施設でやっている介護は私達が学ぶべきことが多いと捉えて、旧LC事業部設立から3年、介護施設の模倣をやることが、当座の正しいことなのかなと思っていたところはありましたね。

 

現在は当院がやるべき患者様のサポートは、介護施設の介護とは重なる部分もありますが、

終の棲家という役割に比べると、私達のやるべきことはもっと明確化できるのではないかと気づき始めたところです。

 

辰巳:

そうですよね。当院内でここ1年はユメカレ湘南という、期待人材を集めて勉強会をしていますが、今まさに「介護の価値」の話が出ているじゃないですか。

恐らく、介護というのはネガティブなリスクイベントではなくて、誰にでも起こるライフイベントなのだと提唱し始めましたよね。結婚とか出産とか、七五三といったものと同価値であると。

そういう話が出だしているということは、今まさに変化の過渡期なのかもしれませんね。

 

設立当初はライフケアを略してLCと呼んでいて、多分ここまでライフケアとは何なのかというのが、ぼんやりしていたんでしょうね。

 

塚原:

まったく同感ですね。LCなんて略しててごめんっというところから。

 

辰巳:

塚原先生がすごく反省されているから、反省の態度を出しやすくなりましたけど、正直申し上げて担当役員として話を聞かせてもらって「わかってやっとらんなぁ」というのが私の本音です。

仕事の価値を高める上で、マネジメント側がきちんと示せてやれていないのは、ちょっと大きな問題だなと。

 

反省もそこそこに、先程のライフイベントとしてアプローチするというのは、例えばどういうことなのでしょうか。

 

塚原:

そうですね。例えば介護生活が始まったご家族さんを目の当たりにした時に、「大丈夫ですよ。皆さん通る道なんですよ」あるいは、「昔と違って社会の理解も深まっていますから、お1人で抱え込まないでくださいね」とかそんなことを言ってあげられるといいと思いますね。

 

辰巳:

そう考えると、例えば「妊娠しました」って言ったら、大体先輩が教えてくれるじゃないですか。

介護ってそういう場面ってすごく少ないですし、介護を抱えていること自体がクローズじゃないですか。

 

あとは旦那さんの親御さんを介護しないといけない、奥さんのジレンマとか。

言葉を選ばずいうと、肉親ではないのでお互いの遠慮などから、スムーズに介護に入れないということがあるとしたら、クリアの仕方とか、どう考えるべきなのかということを、我々はプロの目線で立ち話の一言、二言でも声をかけてあげられたら大分違うんでしょうね。

 

塚原:

かつては近所や親せきのおじさんやおばさんが、そうやって声をかけている姿があったと思うんです。

 

辰巳:

いまはご老人が徘徊されていても、自分の知り合いじゃないからっていう理由で当然スルーですよね。

ちょっと突飛な方がお知らせしてくれるくらいであって、そういう時代の変化もあるかもしれないですね。なんとかしたいですよね。

 

塚原:

核家族化が進んで、親族も近くには住んでない、そこで私達にできることって多くあると思いますね。

だからこそ今、仕事の価値を高めることが必要だと思っています。


 

「CHAPTER01介護の現在位置」いかがでしたでしょうか?

 

今まで当院の採用広報の活動の1つとして介護、ライフケアの仕事の魅力を発信することに注力してきましたが、なぜ人不足なのか、なぜ求職者にとって魅力が伝わりづらいのか、抽象的にしか捉えられていなかったことに気づかされました(゚д゚)!

 

採用広報では様々な情報をインプットする機会が多いですが、そのままアウトプットするのではなく、その情報から考え得ることを分析して、仮説を立てて、発信することが大切だと感じました。

私、藤沢みなみは今年「思い立ったら即行動!」を卒業し、「思慮深い大人の女性」を目指します(^▽^)/

 

次回は、CHAPTER02「湘南第一病院の目指す介護観」

今回のラストで語られた、ライフイベントとしてアプローチする「ライフケア」について、また実現するための当院ならではの組織体制について、お届けいたします♡

 

乞うご期待❢

 

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