診療部長の2017年度のごあいさつ



 まいっか、どうせ。おざなり・・・・の診療でなおざり・・・・にされてきた要介護高齢者医療。未だ暗中模索の要介護高齢者医療に直面し、私は、嶋村医師、塚原医師とともに、自身の態度を改めました。私達は、要介護高齢者に能動的に関わることを決意した時、それまでの超高齢社会に受け身の姿勢から一転、要介護高齢者のための急性期病院の先駆けとなるべく、当院の改革に乗り出しました。医療人である前に社会人であるという意識が乏しかった職員に対して、モラルや価値観、仕事観を問う研修やプロジェクトを重ねました。未曾有の超高齢社会に呼応して、当院のユーザーを再定義し、高齢者とそのご家族、関わるすべての人達と真摯に向き合うことを促しました。外部評価に耐えうる病院であり続けるために、あえて高度な知識や技能の習得、研鑽よりも自省と社会性を身に着けることを優先したのです。多くの職員が退職しました。医師も例外ではありませんでした。
「何しにきたの?」
「入院の適応はない。」
「またクレーム?」
「人がいない、忙しい、この病院は、」
「価値観の押しつけじゃないの?」
要介護高齢者に寄り添うご家族や施設スタッフに優しさのない言葉を浴びせ、仕事に手加減ならぬ手抜きをし、謙虚さを忘れた医療従事者を前にどんな指導があるというのでしょうか。引き留めず、診療科を縮小しました。
 決意から8年、常勤医師4人(内科医3人、整形外科医1人)は満を持して再びの変化を試みます。
「これから2年の医師の変化が、当院の未来を左右する」
私たちはその変化を、
①要介護高齢者を軽んじない丁寧な診療の実践
②医学知識と診療技能の習得、研鑽の強化
③若い医療従事者への発信
と設定します。

①要介護高齢者を軽んじない丁寧な診療の実践
適切な訪問診療(適切な診察、適切な検査・治療、適切な診療録)、要介護高齢者対象のペースメーカー外来、訪問型施設健診を、軽んじない丁寧な診療の象徴的な3部作として、骨惜しみせずに実践します。
②医学知識と診療技能の習得、研鑽の強化
自身の研修医時代の志を思い出し、切磋琢磨し、向上を続けます。
③若い医療従事者への発信 
医学、医療の進歩の成果の一側面といえる超高齢社会に、その医学を学び、その医療を実践してきた医師として自覚と責任を持つのです。次世代の若い医療従事者に、要介護高齢者医療の実態を示し、私達の理念やビジョン、ポリシーを伝え、要介護高齢者医療のモデルを示すことが先駆者としての使命です。

 若い畠山医師が、研修期間半ばで大学病院を辞めて、私達の仲間になったのは、2015年4月。彼は、非常勤医として老人介護施設の訪問診療に従事する中で、既存のキャリアレール上では学べない、経験できない何かを当院に見出し、自身の可能性に賭け、挑戦を選んだ。首都医校と横浜リハビリテーション専門学校の臨床実習施設となっている当院が、この年に、東京女子医科大学学生の地域医療実習先にも選ばれたのは、開院以来初のこと。今年度は、理学療法学科学生と医学生に加えて湘南看護専門学校の看護学生の実習も始まり、新卒看護師も入職。昨年6月に東京女子医科大学病院総合診療科から派遣された後期研修医は、 1年間の研修を終えようとしている。すでに後任の研修医も控えている。この騒がしさは、この熱気は、8年前に3人が夢見て、2年前に1人の若者とともに成長するのだと誓った末の偶然でしょうか。否、必然。
 今なら、互いの価値観に公約数をみつけることができた地域連携部や事務部、看護部、診療部のキーマン達が、同じ目的を持って私達医師を強くサポートします。今こそ、変化の潮時です。
「これから2年の医師の変化が、当院の未来を左右する」
要介護高齢者医療の夜明けは当院の未来とともにあると確信しています。同志よ、集え。

                               2017年4月1日
                               診療部長 長嶋道貴

このページの一番上へ戻る