ここから始まるSDH | 湘南第一病院・神奈川県藤沢市湘南台

SDHのマネジメントと教育体制について

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こんにちは!チームここはじの葉山なつです。

 

新年を迎え、お正月気分が抜けきれないまま1月があっという間に終わろうとしています。

年々、時間の流れを早く感じますが・・・既に12分の1か月が終わってしまうことに、何だか急に焦りを感じています💦気を引き締めまてまいりたいと思います!!

 

さて、今回はSDHのマネジメントと教育体制について、当院の経営顧問である辰巳さんにインタビューをしてきました!!

過去、現在、そして未来とSDHの歴史を振り返りながら、SDHのマネジメント、教育の考え方をお伝えしたいと思います。

 

 

葉山:

では、さっそく。SDHのマネジメントの考え方についてお話を伺ってもよろしいでしょうか。

 

辰巳経営顧問:

はい。

当院のマネジメントのスローガンとして“のびのびと主体性ある成長を”と掲げています。

当院をご利用されるユーザーの為に、何をすべきか自分達で考えて自分達で決めて行動に移していってほしい。また、目の前のことだけでなく、未来を見据えて考えてほしい。

つまり、当院ではよく耳にする「ユーザー志向」と「未来志向」と言うワードがここに紐づいています。

 

 

葉山:

“のびのびと主体性ある成長を”と言うスローガンを掲げるに至るまでの経緯を少し伺ってもよろしいでしょうか。

 

辰巳経営顧問:

SDHのマネジメントの歴史的なお話になりますね。

スタートは10年以上前で、私がこの病院の経営顧問となった当初の話に遡るのですが、

当初は、マネジメントの軸がブレてしまっている印象で、人や時間、場面によってマネジメントのスタンスがコロコロと変わってしまうことにすごく問題意識がありました。

 

また、何か相談があった時に誰に相談していいのか分からない。だから、序列とか関係なく、話がし易い人に言う習慣が根づいていました。そして、技能や知識面で勝っている人の声が大きかったり、資格の希少性で優位に立ってしまったりするような状況もあって・・・「これではダメだ。まずは秩序形成だ」と考えたのがSDHマネジメントの改革の始まりですね。

 

 

葉山:

秩序形成のために、どのようなことに取り組んだのですか?

 

辰巳経営顧問:

まず、枠組みを固めることからスタートさせました。

それが、部課長制度になります。

これは資格や技能の有無には関係なく、適任者を任命して、それに伴う教育をしていく制度です。

ただし、医療の現場では資格や技能の有無が物事を判断する上で必要なことも多くあります。つまり、従来型のマネジメントも病院である以上は必要なんです。

そこで、機能で診療技術部門と地域サービス部門に分け、診療技術部門には従来型、地域サービス部門には部課長制度を導入しました。

 

【診療技術部門:従来型】

 

 

【地域サービス部門:部課長制度】

葉山:

部課長制度を導入しての状況はいかかでしたか。

 

辰巳経営顧問:

枠組みを固めても、もちろんすぐには浸透しないですし、人選ミスがあったり、窮屈さを訴える職員もいたのは事実です。

だから、この浸透にはじっくりと時間をかけました。今思えば、あの時期はSDHの統制期であって、あの時期があったからこそ、今があると思っています。

その統制期を経て、病院の経営も安定し、人の居付きも良くなり、風通しも少しずつ良くなってきました。

そして、“のびのびと主体性ある成長を”と言うスローガンを掲げて、それに沿った取り組みや教育をスタートさせました。

 

葉山:

その後の取り組みについても教えていただけますか。

 

辰巳経営顧問:

はい。まず、取り組んだのが目標管理制度の導入ですね。

今でも継続していますが、当院で言う『年度計画』と言うものになります。

 

葉山:

取り組み始めてからの状況はいかがでしたか。

 

辰巳経営顧問:

そうですね。ここも現在に至るまでには少し時間がかかりました。

‘のびのび’とやってと言ってもすぐに’のびのび’できる訳ではないし、主体性が持てる訳ではありません。

その原因として着目したのが、目標の立て方でした。

その当時は、なりたい姿から目標を立てるのではなくて、今起きている問題解決のための目標を立ててしまっていたんですね。それによって、確かに問題解決能力は高まったかもしれませんが、未来を見据えて目標を描く力がついていませんでした。

 

 

辰巳経営顧問:

どうしたらもっと『未来志向』で考えられるのかな?と考えた時に、自分達のことばかり考えていたら問題解決型になってしまう、だからやっぱり『ユーザー志向』であるべきと考えました。また、知らないことが多いから身近で起こっていることからしかアプローチできない。もっと視野を広げて社会課題からアプローチすべきである。そのためには勉強も必要であるとも考えました。

 

 

葉山:

なるほど。その頃から『未来志向』や『ユーザー志向』と言うワードが院内では言われるようになったのですね。次の取り組みや教育についても教えてください。

 

 

辰巳経営顧問:

はい。それが『ユメカレ湘南』と『管理職研修』になります。

『ユメカレ湘南』では、物事の考え方などを皆で意見交換し合って勉強をする。そして、皆で社会課題に対する耐性を高めていく。

『管理職研修』では、マネジメント技能を学ぶ

と言う棲み分けをして、今でも継続をしています。

 

葉山:

まず、『ユメカレ湘南』のお話から伺ってもよろしいでしょうか。

 

 

辰巳経営顧問:

はい。ここ数年を振り返りながらお話しさせてもらいますね。

2023年~2024年のお話になりますが、この2年間は『想像力』をキーワードとしてきました。

 

葉山;

私も、ユメカレに参加しておりますが、「想像力」を高めるための考え方や、習慣などを学ばせていただきました。ところで、『想像力』をキーワードとした理由は何かあるのですか。

 

辰巳経営顧問:

はい。病院はどうしても知識仕事が中心で、知っていることで問題の解消をしたり、物事を判断したりしてしまいがちです。ただ、当院は“湘南でいちばん、高齢者にやさしい病院”を目指している病院です。

高齢者に対して、症状だけを見て知識仕事で対応してそれが高齢者にやさしい病院なのか?と考えるとやっぱり別物で・・・

本当に高齢者にやさしい病院になるためには、高齢者だけにやさしくてもダメで、高齢者を取り巻く支援者に対してもやさしくないといけない。なぜならご家族や支援者である施設などは常にシビアな状況に立たされているからです。

 

辰巳経営顧問:

“やさしい”ってどういうことなのかな?と言うと、先回りして行動できること。ただ、先回りするには、色んなことを知り尽くしていなければできない。知ると言ってもなかなか難しいから、「想像しよう」って。目で見て、耳で聞いて分かることだけに反応するのではなくて、想像して行動に移す。

物事は“初動”がすべて。だから、想像力を高め、初動のクオリティを上げて、ユーザーの満足度を高めようと『想像力』をキーワードとして、この2年間は進めてきたと言う経緯があります。

 

 

葉山:

『想像力』をキーワードにここまで取り組んできて、院内で何か変化を感じることはありますか。

 

辰巳経営顧問:

この2年間の成果としては、多くの職員の想像力が豊かになって、仕事のレベルが非常に上がったと感じています。ユメカレだけでなく、例えば地域サービス部門全体で医療の仕組みの勉強会を企画して職員が主体的に取り組む姿も見られました。『知るべきことを知る』ことで職員自身の不安が解消され、余裕ができ、最初の対応つまり初動が非常に良くなったと実感しています。

 

 

 

葉山:

『知るべきことを知る』これもまたキーワードとなっていましたよね。

では、これからの2025年についてのお考えもお伺いしてもよろしいでしょうか。

 

辰巳経営顧問:

2025年は、『認識能力を拡張させる』をテーマとしています。

人はまず物事を「認識」して、その認識から「判断」をして「行動」を起こします。

つまり、この最初の「認識」が間違ってしまうと、「判断」も「行動」も間違ってしまいます。

判断や行動は学べば身につくものであって、例えば認識があっていたのに、判断や行動でミスをしてしまったとしても、それは経験や知識となります。その積み重ねで対応力は上がっていくと考えています。

だから、まず認識能力を高めていこうと言うのが2025年の目標になります。

葉山:

なるほど。その認識能力を拡張させるためにも、ここまで取り組んできた想像力が活かされるのですね。

今年の学びもとても楽しみです。

 

葉山:

では続いて、『管理職研修』についてもお話を伺ってもよろしいでしょうか。

 

辰巳経営顧問:

こちらも2023年のお話からさせてもらいますね。

2023年に組織が抱えていた問題が、管理職の仕事が業務に寄ってしまうことでした。

本来、特に上級管理職には、病院事業と言う事業観点を持って部下の育成や、仕事の質を高めてほしいと思っていましたが、どうしても業務上の問題が起こるとその問題解決に引っ張られてしまう状況がありました。

そこで、具体論に引っ張られすぎずに、抽象論や目的論で議論ができるようにすると言うことを目標に管理職研修を行い、2023年では個々の成長もあり少しずつそこが整理されてきた印象でした。

 

 

辰巳経営顧問:

そして、2024年はそれぞれの部署の機能とか役割を再定義すること、そして更に管理職としての役割を明瞭化させることを進めております。

2024年においては、ここはじ活動によって採用が整備され、また各部署の教育システムも整備されて、機能とか役割を見直す土壌がようやく整ったと考えています。

事業観点を持つには、『役割』を定義して明瞭化することは必要なことであります。時代の変化やその時々の状況によって変化することもあるので、これからも考え続けていかなければいけません。

 

葉山:

2025年に向けてはどうお考えでしょうか。

 

辰巳経営顧問:

2025年は、管理職研修では『オーナーシップ』をキーワードとしています。

 

葉山:

オーナーシップとはどのようなことですか?

 

辰巳経営顧問:

組織から与えられたことを推進していくことを「リーダーシップ」だとすると、組織から与えられた機能とか役割に使命感を持って、自分ごとと捉えて自分で考えて推進していくのが『オーナーシップ』になります。

物事を進めるには、自分ごととして主体性を持って進めたほうが楽しいって私は信じています。

大変なことも色々あるけれど、問題解決に翻弄される日常ではなく、自分達で立てた目標を自分達のものとして取り組んで行く、そんな主体性のある日常を送って欲しいと考えています。それが最初にお話しした、マネジメントのスローガンである“のびのびと主体性ある成長を”へ繋がっていくと思っています。

 

葉山:

『オーナーシップ』初めて聞くワードです。

当院の採用ポリシーの一つとして、言われた通りやる人よりも異なる意見を出してくれる人と仕事がしたいと言うのがあると思いますが、自分ごととして捉えるや主体性と言う観点から考えると、それもそこに繋がっているのかなと今、お話を聞いていて思いました。

 

辰巳経営顧問:

そうですね。異なる意見は大歓迎です。ただし、目的が一致していると言うことは絶対条件ですね。

目的の一致なしでただ言葉が飛び交っている状態では、誰も自分の発した言葉に何の責任も持ちません。

そうではなくて、目的が一致している状態で色々な目線で色々な角度で意見をし合える、それが本当の意味で風通しが良い組織だと思います。

 

辰巳経営顧問:

管理職には、自分達がやっていることを業務ではなく事業として捉えて「これは私がやっている事業です」と思ってもらいたい。そう思えたならば、『未来志向』で考えられるようにもなると思います。

また、どの部署もユーザーを相手にする事業であって、最初にお話しした『ユーザー志向』を忘れてはいけません。常に自分達を律しながら、ユーザーの為にどうあるべきか考えて行動できる、自立心のある組織に成長していって欲しいと考えています。そうなったならば、もっと自由になれるし、もっと楽しくなれるはずです。

そして、『オーナーシップ』を持った人口が増え、お互いが尊重し合って、信じ合って仕事ができる環境って最高じゃないですか。そんなSDHの未来を私は描いています。

葉山:

辰巳経営顧問、ありがとうございました。

 

以上、SDHのマネジメントと教育体制についての辰巳経営顧問のインタビューでした。

SDHの歴史も振り返りながら、現在地、そして今後の組織が目指している姿が皆さんに伝わったでしょうか。

私は、今回このインタビューを通して組織の考え方を改めて知ることができ、そんな考えを持っている組織で働けていることをとても幸せに感じると共に、私も『オーナーシップ』を持って働けるスタッフの1人として成長していきたいと強く思いました。

今後の当院の様子もお見逃しなく!!

 

 

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