栄養課特集!高齢者のための美味しい病院食。その魅力と職場とは【02】
2023.09.28
こんにちは!チームここはじの葉山なつです🍀
皆様、そうめんって何月まで食べてます?
我が家はまだ粘りたいと思う今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか(笑)
さて今日はそんな「食」がテーマの記事です。
皆さんは病院食について、どのようなイメージがありますか?
味が薄い、おいしくない、量が少ない
冷めている、見た目が質素、選ぶことができない
ネガティブなイメージが圧倒的である、その厨房では「働いてみたい」と思ってくださる方々も限定的だと考えました。
そこで当院の栄養課について、他業界の方にも興味や関心を持っていただけるよう、発信することを決定!
これぞここはじの使命ですね🔥逆境こそ燃えるタイプです(笑)
ということで、本日は栄養課特集の第一弾として、長谷川部長補佐へのインタビューをお届けいたします🎤
一般的な病院食のイメージを吹き飛ばす、当院栄養課の「美味しい病院食とその職場と仕事の魅力」は見どころ満載。
PART2の今回は、他院との違いに迫るべく、当院の栄養課ならではの「こだわり」にフォーカスしてお話をうかがいました。とくとご覧あれ☝️
PART1をまだ見ていない方はお見逃しなく☝
【栄養課特集!高齢者のための美味しい病院食。その魅力と職場とは】
葉山:
前回は病院食の謎に迫るべく、飲食店の食事との比較をしながら、違いはもちろん、仕事の魅力なども教えていただきました。
PART2では、引き続き病院食についてお聞かせいただきながら、当院ならではの「こだわり」を解明!
「美味しい病院食とその職場、仕事の魅力」について深堀りしていきたいと思います。
さっそくですが、前回当院の入院患者様は、全員異なる食事を召し上がっているとお聞きしましたが、並大抵のことではないと感じます。
実現には、いくつか条件やぶつかった壁があったのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
長谷川:
「直営だからできる」というのは簡単ですが、実際に患者様一人一人に対応した食事づくりを進めることは、簡単ではありません。
この簡単ではないことを、患者様のために実現する。
これは当院独自のこだわりポイントの1つです。
具体的には当院は高齢者医療に特化しているので、嚥下機能、咀嚼機能の低下など、栄養課としても高齢者の身体機能を学びながら、可能な限り反映できるようにしています。
まずは、誰か一人がその対応できればよいのではなく、栄養課というチームで対応ができるかどうかを考えています。
葉山:
なるほど。司令塔の栄養士さんの指示があって、そしてそれを形にする調理師さんが実現できてはじめて、「病院食」ができあがるということですね。
高齢者医療に特化している…ということは、昔は今のような病院食ではなかったのでしょうか?
長谷川:
約10年前、「高齢者医療に特化した急性期病院」に経営方針が変更されてから、徐々に改良してきました。
例えば、今は日常的に皆さんが目にしている「パンがゆ」「とろみコーティング」「ソフト食」。これらも当初はなかったんですよ~。
共に働く職員や患者様の要望から、試作と試運転と通常稼働と…1つずつ積み上げてきた結果が、今日の当院で提供されている病院食に反映されています。
葉山:
えぇー!!!ここ10年の間に生み出された食事なんですね!!今回の取材はパートごとに毎回驚かされている気がします。
毎日当たり前に患者様が喜んで召し上がってくださっている食事にも、一つ一つ生まれたきっかけやストーリーがあるのですね。
さてさて、病院食といえば「味が薄い」とイメージが強いですが、当院の病院食は味を強く感じます。なぜなのでしょうか?
長谷川:
これは今日お話しするこだわりポイントの2つめになりそうですね。
それは「ミキサーをかける際、可能な限り加水をしないこと」
通常、食材をミキサーにかけるとき、水分を加えることで滑らかになるんですが、味が薄くなって、量も増えてしまうのが難点です。
またトロミ材も昔は今ほど良いものがなかったので、ニオイが気になるんですよ。
先ほどの話のとおり、当初は「美味しい病院食」には程遠い、そのような食事が出発点だったんですよ。
当時は、今ほどトロミ材も進化していなかったですし、更にコストも高かったので別の方法を模索し始めました。
そこで行き着いたのが、極力加水をしないで、刻んだりすりつぶしたりする工夫。
必要な水分だけを足すことで食材を柔らかくして、少ない量でもしっかり栄養が摂れるようにしています。
(写真左:当院のミキサー食、写真右:一般的な加水量で作ったミキサー食)
葉山:
刻んだりすりつぶしたり…、なんだか子供の離乳食を作る時と似てますね。
長谷川:
正解!実はこれ、赤ちゃんの離乳食作りを参考にしているんですよ!
葉山:
そうだったんですね!
病院の栄養課ってちょっと敷居が高いイメージがあったんですが、なんだか急に身近に感じられました( *´艸`)
長谷川:
あとは病院食の「味が薄い」にお応えするとしたら、一般的に味付けを濃くすると塩分量が高くなってしまいますよね?
一日に必要な塩分量は、基準として決まっています。
病院食なのでこれは絶対に守らなくてはならない約束の1つです。
この基準の量を1日の食事の中で分散させると、もちろん全体の味が薄くなってしまう。
そこが、一般的にはありがちな「味が薄い」=「美味しくない」に繋がると思うんです。
なので当院では、例えば1食の中で3つおかずがあった場合…
ご飯がすすむように1つはしっかりと味付けをして、あとの2つは箸休め程度の薄味にすることで、全体のバランスを見ているんです。
あとは「冷めている」といったイメージが強い方もいるかと思いますが、温度にも気を付けているんですよ!
冷めてしまった食事は誰が食べても美味しくないですからね。
盛り付けをした後は、今は保温と保冷が両方使えるカートがあり、管理しています。
そしてライフケア課の皆さんにもご協力いただいて、温かいものは温かいうちに患者様に提供できるようにしています。
葉山:
味や栄養、適切な温度を保ちながら、患者様一人一人に合った食事を提供するためには、各部署との連携や情報収集は必須ですね。
当院の食事が美味しいと患者様からお声をいただく事が多いのは、きめ細やかな栄養課のこだわりと他部署との連携プレーが織りなす技なのだと感じました!
ちなみに私も含め、職員にも大好評の社食メニューですが、ここにもこだわりが隠れていたりしますでしょうか?
長谷川:
もちろんですよ!職員も患者様も同じ昼食メニューを提供している病院が多いと思いますが、当院は職員用に別のレーンで調理をしています。
なので患者様用の食事づくりの担当と、職員用の食事づくりの担当に分かれてお仕事をしてもらっています。
仕事量は2倍に増えますが、当院で働く職員の健康を食事からサポートすることで、病院事業の継続を推進するという観点から、非常に重要な仕事です。
手間暇は惜しみません。
葉山:
更に注文締め切りが当日の9時半までというのも、嬉しいポイントです。
うっかりお弁当を忘れてしまったり、大好物のメニューがあったり、その日の気分やスケジュールで決めることが出来るので、職員側からすると大変助かっておりますm(_ _)m
最近仕入れた葉山情報によると、通常は1ヶ月前に注文を締め切りなのだとか…( ;∀;)ムリ
長谷川:
通常はそうですね(笑)
当日締め切りの場合、どうしても注文のバラつきが出てしまうので、栄養課としても院内のイベントやスケジュールを事前に把握するようにしています。
実はメニューによっても注文数が異なるんですよ。
そうした予測から、食材の調達を行い、食残を出すことなく提供出来たときは、スタッフ全員で喜びを分かち合っているんですよ♪
葉山:
流石プロの技ですね。毎日作り過ぎて前日のおかずを食べている私には程遠い領域です(笑)
本日はありがとうございました。
以上、長谷川部長補佐へのインタビュー、「美味しい病院食とその職場と仕事の魅力」のPART2でした!
集団給食とはいえ、患者様一人一人に寄り添った栄養管理をしているということが、ひしひしと伝わってきました(。-`ω-)
大切にしているのは患者様だけではなく、当院で働く職員に対しても同じであること。
食事の時間に当たり前のように自分の食事が用意されているのは、栄養課のスタッフそれぞれが担当ポジションの時間配分をしっかり管理し、正確かつ丁寧に取り組んでいるからこそ実現していることですよね!
自身に課したミッションをクリアするような感覚もあり、実はそんなところに楽しみを見出しているスタッフもいるんだとか( *´艸`)
まだまだ栄養課の記事は続きます(^_^)/
次回もお見逃しなく!
栄養課についてもっと知りたい方は、過去記事をチェック!
今回ご紹介した職員の所属する診療部の紹介ページはこちら!
募集要項はこちらをチェック!
湘南第一病院で一緒に働いてみたい!見学・面接希望の方はこちら!
☞【求人・応募フォーム】
その他イベントの紹介や、更新しまくりのインスタもお見逃しなく♪