高齢者医療だから学べることがある 新卒セラピストに届けたい。湘南第一病院のリハビリテーション教育
2026.06.19

こんにちは!湘南第一病院採用広報プロジェクト「チームここはじ」の平塚陸です💨
梅雨に入りましたね。曇りマークで降水確率40%の日、傘を持つかどうか毎回悩みます。
結果は雨が降った後にしか分からない…天気予報を見るコツを誰か教えてください!
さて、今回は湘南第一病院リハビリテーション課の「教育」についてご紹介したいと思います。
現在、リハビリテーション課では来年度の新卒採用を強化しております。
理学療法士や作業療法士を目指す学生さんの中には、
「まずは急性期で経験を積みたい」
「スポーツや整形分野に興味がある」
「高齢者医療は、一通り学んだ先に…」
そんなイメージを持つ方もいるかもしれません。
実際、高齢者医療は学生の皆さんにとって、少し見えづらい領域なのだと思います。
しかし、日本は超高齢社会を迎えて久しく、高齢者医療で求められる知識や技術、そして“人を支える力”はますます重要になっています。
今回は、高齢者医療だからこそ学べること、そして湘南第一病院のリハビリテーション課の教育について、教育担当の結城係長に話を聞いてきました。
■この記事でわかること
・湘南第一病院でリハビリ職が関わる患者さんの特徴
・高齢者医療だからこそ身につく力
・新卒教育で大切にしている考え方
・安心して成長できる教育環境
「高齢者医療って実際どんな現場なんだろう?」
そんな疑問を持つ方にも、ぜひ読んでいただきたい内容です。
高齢者医療の面白さは、一人ひとりのゴールが違うこと
平塚:
結城さんは、高齢者医療のどんなところに面白さを感じていますか?
結城:
高齢者医療の面白さは、患者さん一人ひとりによって目指すゴールが変わるところだと思います。
当院は高齢者医療に特化した病院です。
疾患としては『誤嚥性肺炎』『心不全』『骨折』『摂食嚥下障害』にて入院される方が数多くいらっしゃいます。
診断名だけを見ると同じに見えるかもしれませんが、病態が様々なことはもちろん、併存疾患が多く身体状況は全然違います。
例えば、同じ誤嚥性肺炎で入院された患者さんでも、身体機能や認知機能、これまでの生活歴、家族構成、退院後の生活環境は一人ひとり違います。
「もう一度自宅で暮らしたい」
「長くお世話になっている施設で過ごしたい」
「食べることが何より楽しみ」
患者さんやご家族が大切にしていることも様々です。
そのため、セラピストは疾患や身体機能だけを見るのではなく、その人がどんな人生を歩み、これからどんな生活を送りたいのかまで考える必要があります。
学生時代は評価や治療技術を学ぶ機会が多いと思いますが、実際の臨床ではそれだけでは答えが出ない場面も少なくありません。
だからこそ、高齢者医療には面白さがあります。

正解を覚えるだけではなく、その人にとっての最適な答えを考え続けることが求められるからです。
知識や技術を土台にしながら、その人にとって何が最善なのかを考え続ける。
私は、その過程こそがリハビリテーションの本質だと感じています。
そして日本は超高齢社会を迎えています。
高齢者医療は特別な分野ではなく、これから多くのセラピストが向き合うことになる領域です。
だからこそ私たちは、高齢者医療を通して「人を支える力」を育てたいと考えています。
なぜ、新卒から高齢者医療に触れる価値があるのか
平塚:
学生さんにとって高齢者医療は、少しイメージしづらい分野でもあると思います。
改めて、湘南第一病院が今、新卒採用に力を入れている理由を教えてください。
結城:
超高齢社会真っただ中の今、私たちは高齢者を支える仲間を増やしたいという思いがあります。
必要な知識や技術を身につけることも大切ですが、私たちが本当に育てたいのは、患者さん一人ひとりと向き合い、その人にとっての最適な答えを考えられるセラピストです。
そしてその力を育てる上で、高齢者医療という分野はとても相性が良いと考えています。
前述の通り、臨床では技術だけでは解決できない場面に数多く出会います。
だからこそ、新卒のうちから高齢者医療に触れ、『人』と向き合う経験を積むことには大きな意味があると考えています。
私たちは教育を通して、『人』に向き合う土台づくりを進めています。
湘南第一病院で身につく4つの力
平塚:
『人』に向き合う土台づくりという言葉が印象的でした。
実際には、どのような教育を行っているのでしょうか?
結城:
当院では、その人にとっての最適な答えを考えられるセラピストになるための教育を大切にしています。
患者さんの状態を整理する力。
生活を想像する力。
多職種と協働する力。
そして成長し続ける力。
私たちは、そうした4つの力を育てることが大切だと考えています。
詳しく説明していきますね。
①複雑な状況を整理し、考える力
入職後、まず実践するのが、臨床推論と先輩からのフィードバックの繰り返しです。
高齢者医療では、患者さんの状態や生活背景が複雑に重なり合うため、「何を見て、どう考えるか」がとても重要になります。
そこで当院では、ロジックツリーを活用しています。
ロジックツリーは、疾患や症状だけでなく、個人因子や環境因子も含めて情報を整理し、考えるためのものです。
「なぜ今、この状態になっているのか」
「退院後の生活には何が必要なのか」
「リハビリとして、どこに関わるべきなのか」
先輩と一緒に考え、フィードバックを受ける。
その積み重ねによって、知識や技術を“使える力”に変えていきます。
また、半年~1年目終了までの間に2回ほど症例検討を実施し、自身の臨床を振り返る機会も設けています。
②退院後の暮らしを想像する力
次に大切にしているのが、退院後の暮らしを想像する力です。
入院中のリハビリテーションのゴールは、退院ではありません。
退院後もその人らしい生活が続いていくことではじめて、入院中のリハビリテーションが意味を持つと考えています。
そのため当院では、退院支援の一環として『訪問診療同行』を行っています。
実際に患者さんの生活の場を知ることで、病院の中だけでは見えなかったことに気づくことができます。
特に高齢者の場合、患者さん本人だけを見ていては生活を支えることはできません。
施設ごとに異なる食事や排泄、移動の環境。
ご家族や施設職員など、退院後に関わる支援者の存在。
機能回復だけでなく、生活を支える一支援者として、その人が退院後にどのように暮らしていくのかまで考える。
その視点を、新人のうちから身につけていきます。
③チームで患者さんを支える力
多職種と協働する力もとても重要です。
多職種連携が当たり前と言われる時代ですが、セラピストは、目の前のリハビリだけを見れば、個人で業務を進めることもできます。
しかし、それだけでは本当の意味で「人」を支えることはできません。
患者さんの身体機能だけでなく、病状や服薬、食事、認知機能、ご家族の状況、施設での生活など、必要な情報は様々です。
だからこそ、様々な職種から必要な情報を引き出し、自分の持っている情報とつなぎ合わせることが大切になります。
一人の患者さんを支えるために、誰がどんな情報を持っているのか。
それをどうリハビリテーションにつなげるのか。
そうした経験を重ねることで、多職種と協働しながら「人」を支える力を身につけていきます。
医療と介護が連携しなければいけない高齢者医療だからこそ、チームで支える視点を新人のうちから学ぶことができます。
④自分らしいキャリアを描く力
最後に大切にしているのが、自分らしいキャリアを描く力です。
成長の形は一つではありません。
それぞれの興味や強みによって、目指す方向は変わっていくと思います。
患者さん一人ひとりの生活を大切にするように、セラピスト自身のキャリアの選択も大切にしたいと考えています。
自分の関心や得意なことを見つけ、少しずつキャリアを広げていける環境を整えています。
「人を支える力」は、臨床だけでなく、地域連携や予防、教育、学会発表など、さまざまな場面につながっていきます。
新卒で入職する皆さんにも、まずは目の前の患者さんと向き合いながら、自分らしいセラピスト像を見つけていってほしいと思っています。

安心して学び、挑戦できる教育環境
平塚:
ここまで、当院で身につけられる力について伺ってきました。
新卒で入職する学生さんにとっては、特に当院は急性期ということもあって、忙しい職場環境で「どのように学んでいけるのか」も気になるところだと思います。
新人教育を支える体制について教えてください。
結城:
高齢者医療は、疾患や生活背景など複雑な要素が多く、一人で学ぶには難しい領域です。
だからこそ当院では、新人が一人で抱え込まずに学べる教育環境を大切にしています。
教育体制としては、一対一で指導者が関われる環境をつくっています。

日々の臨床の中で、患者さんの状態をどう捉え、どのように考えたのかを確認しながら、先輩からフィードバックを受けられるようにしています。
また、セラピストにも得意不得意や相性があります。
そのため、指導者をローテーションしたり、指導者をまとめる統括を置いたりしながら、様々な視点で新人を支えられるよう工夫しています。
教育は決まったペースで一方的に進めるのではなく、それぞれの進捗に合わせて進めることを心がけています。
不安なことや分からないことは指導者と相談しながら進められるため、自分のペースで経験を積み重ねていくことができます。
詳しい教育体制については、過去の記事でもご紹介しています。ぜひあわせてご覧ください。
⇒【リハビリテーション課】就活を応援!新卒教育から解説する就活ポイント大公開
一緒に成長していけるセラピストへ
平塚:
最後に、理学療法士・作業療法士を目指す学生さんへ、メッセージをお願いします。
結城:
教育の話を中心にしてきましたが、私たちは一方的に「育てる」というより、一緒に成長していける環境をつくりたいと考えています。
もちろん、先輩・後輩として、経験や知識、仕事への向き合い方を伝えていく場面はあります。
ただ、どちらかが偉いということではなく、お互いに学び合いながら成長していくことを大切にしています。
私たちが目指しているのは、基礎となる知識や技術を土台にしながら、患者さん一人ひとりの生活に向き合い、その人にとっての最適な答えを考え続けられるセラピストです。
高齢者医療は、決して“限られた分野”ではありません。
多くのセラピストが向き合うことになる、とても大切な領域です。
湘南第一病院では、安心して学び、挑戦できる環境を整えています。
少しでも興味を持っていただけた方は、ぜひ一度、実際の現場を見に来てください。
また臨床見学会も開催予定です。ご興味のある方はぜひご参加ください。

以上、リハビリテーション課の結城さんへのインタビューでした。
今回お話を聞いて印象的だったのは、高齢者医療は「限られた分野」ではなく、これからの時代に多くのセラピストが向き合う、とても大切な領域だということです。
湘南第一病院の教育は、高齢者医療という分野で、どの領域においてもセラピストとして必要となる「力」を新人のうちから育てていくものなのだと感じました。
理学療法士・作業療法士を目指す学生の皆さんにとって、高齢者医療を知ることは、これからのキャリアを考える上でもきっと大きなヒントになるはずです。
また高齢者医療は「魅力がない分野」ではなく、まだ学生さんたちに面白さが届ききっていない分野なのかもしれません。
これを言葉にして多くの学生さんたちに届けることが、ここはじとしての使命ですね‼
「高齢者医療って、実際どんな現場なんだろう?」
そう感じた方は、ぜひ一度、湘南第一病院のリハビリテーションを見に来てください。
今後の当院の様子も要チェックや!!
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