【コミュニケーションで医療と生活をつなぐ介護】謎職特集!コミュニケーター
2025.10.29

こんにちは!“チームここはじ”の平塚陸です💨
昔、山頂で食べたカップ麺の美味しさを思い出す今日この頃ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
本日は、当院ならではの独自性の高い職種にフォーカスしてご紹介してきた「謎職特集」の第四弾!
前回の「管理課スタッフ」の紹介に引き続き、今回はライフケア事業部の「コミュニケーター」についてご紹介いたします。
これまでの特集記事はこちら↓↓
👉第二弾:謎職特集!健診スタッフ
👉第三弾:謎職特集!管理課スタッフ
当院は他院さんと異なる機能や特徴が多く、その考え方に紐づいて当院オリジナル職種が多く存在しています。
医療業界未経験の方の採用に力を入れており、もっと多くの方に「病院で働くこと」を選択の一つとしてもらいたいと考えています。
医療業界未経験者の方にとっては、業界自体が未知であり、なおかつ当院オリジナル職種となると、「職場環境や仕事内容がイメージしづらい」ことに気づきました。
そこで、当院オリジナル職種や当院独自の考え方のもと運営している職種を集めてご紹介していこうという企画でございます👏
今回はライフケア事業部に取材をしてきましたので、インタビュー形式でお届けいたします。
─── この記事でわかること ───
・なぜ病院に「コミュニケーター」という職種が必要なのか
・介助中心の介護と何が違うのか(どこを支える仕事なのか)
・医療未経験/職種未経験でも成立する理由
・この職種が生まれた背景にある“現場の課題”とは何か
それでは、さっそくまいります🎤
【平塚】
「コミュニケーター」が誕生して、約一年 ───
最初は僕も「病院で“コミュニケーションの専門職”?」「コミュニケーターって何する人?」と思っていました。
知れば知るほど魅力的で、今ではこの職種の大ファンです。
とはいえ独自の職種なので読者の皆様にもその魅力が伝わるように紹介していきたいと思います。
実際には、どういった役割を担っているのでしょうか?

【結城】
「コミュニケーター」という職種を一言で表すなら、「病院で働く介護職」に近いかもしれません。
とはいえ「病院で働く介護職」と聞くと、「看護補助」や「リハビリ助手」を想像される方も多いと思います。
しかしコミュニケーターはそのどちらとも異なる、当院オリジナルの職種です。
入院中の患者様に対して、診療の枠組みの中で退院後の生活を見据えたケアを生み出し、患者様が退院後も地域でその方らしく暮らしていけるよう、「生活」という視点から医療と介護をつなぐ役割を担っています。
【平塚】
具体的な仕事内容も詳しく聞かせてください‼
【結城】
端的に言うと、目と耳と頭を使い、退院後の生活を見据えた入院生活をサポートする仕事です。
…と言うと少し抽象的ですよね。具体的には、コミュニケーターは原則「ケアユニット」というチームの中で動いています。

ケアユニット内には、リハビリテーション専門職である理学療法士や作業療法士とコミュニケーター、ケアディレクターという三つの役割が存在します。
その中でもコミュニケーターは、ご家族やご施設からの情報を院内多職種を介してケアユニット内に運び、その情報をもとにチームで退院後の生活を見据えた取り組みを行います。
医療専門職ではありませんが、「生活を支える」という側面から、お話や表情、小さな変化を通して、患者様の心の安定や自己肯定感、人らしく生きることを少しでもポジティブに感じていただけるよう工夫するのが仕事です。
ケアユニットに関して詳しくはこちらをどうぞ↓
【平塚】
例えばどんな関わり方があるんですか?
【結城】
例えば・・・
患者さんとの会話を通して
【ここにいていいんだ、この人になら話をしてもいいんだと感じていただける工夫をする】

内部連携として
【医師やMC(メディカルコーディネーター)、受付から情報収集を行い、療法士へ伝え、生活を模索する】
外部連携として
【入院中の状況をご家族やご施設に伝え、安心していただく】
これはほんの一部です。
要介護高齢者の方々は、さまざまなことを諦めたり悔やんだりしながら過ごしていることがあります。
その「マイナスな日々」を、いきなりプラスにできなくてもゼロに近づけたい――
その思いを形にしていく仕事がコミュニケーターです。
つまり目的さえぶれなければ、「医療の枠組みの中で、その人の生活に資することは何をしてもいい」職種です。
【平塚】
なるほど……ここまで聞くと、「介助だけでは支えきれなかった領域」に踏み込んでいるように聞こえますね。
以前、コミュニケーターの仕事を取材したときに「身体介助のない介護」という言葉を聞きましたが、そういう意味合いに近いのでしょうか?
詳しくはコチラをご覧ください↓
☞【新職種お披露目】初めまして。コミュニケーター(仮)です。
【結城】
そうですね。「身体介護のない介護職」という表現がいちばん誤解がないかもしれません。
ただ、“介助をしない”のではなく、“介助以外で支える” という意味です。
退院後の生活を支えるために必要であれば、身体介助を手段として使うことはありますが、役割そのものはそこに置いていません。
【平塚】
なんとも自由度の高い仕事ですね。
でも逆に言えば、医療業界未経験で飛び込むには不安も大きい気がします…。
【結城】
そこはよく誤解されるところです。
コミュニケーターは “病院で働く介護職” ですが、医療職としての前提知識が必要な状態から採用しているわけではありません。
実際、今いるコミュニケーターも「医療未経験」でのスタートでした。

大切なのは「退院後の生活に関心が持てるか」「生活視点で物事を考えられるか」という部分で、医学的な判断は医療専門職が行います。
だからこそ “未経験で入ってから育てる前提の職種設計” になっています。
【平塚】
なるほど、医療の即戦力を求めているわけではないんですね。
“生活を支える目線” を持っていれば、一からでも育つように作ってある――ということか。
【結城】

もちろん、医療というステージに立って仕事をしていくので、最初は医療知識や高齢社会・介護の基礎などを学ぶところから始まります。
だた想像以上に気力も根気も必要です。
第一号コミュニケーターは、文字を書きすぎて腱鞘炎になりかけていたくらいです(笑)

また導入研修では、湘南第一病院のことや、他部署との連携の仕組みまで含めて全体像を掴んでいきます。

その中には、実際に他部署へ研修に出向き、「ご家族やご施設がどんな思いで当院に来られているのか」「他職種がどのように関わっているのか」
――入院患者様と接しているだけでは見えない背景を学ぶ機会も組み込まれています。
コミュニケーターは、院内でもっとも他部署と交差して働く職種なので、全体がわからないと本当の意味で機能できません。
だからこそ、育成も“いきなり現場投入” ではなく、段階を踏んで育てていく設計にしています。
今ではコミュニケーターが院内各所に出没(笑)しているとよく声をかけられますね。
【平塚】
たしかに、最近院内のいろんな場所でミントグリーンの制服を見かけるようになりました。
それだけ現場に入り込めるだけの土台が研修でつくれている、ということなんですね。
他部署との関わりが多いということはよくわかりました。では肝心の “自部署” の雰囲気や人間関係についても聞かせてください。
【結城】
コミュニケーターはライフケア事業部リハビリテーション課に所属しています。
現在は、療法士・コミュニケーター・助手を合わせて十四名。
平均年齢は二十代後半で、院内でもっとも若い部署と言われています。
もちろん医療機関なので一定の緊張感はありますが、ON・OFFの切り替えはしっかりしていて、部活のように明るい雰囲気も特徴です。
ただし、ご高齢者様と関わる以上、どんな時でも敬意だけは絶対に手放さないチームでありたいと考えています。
そしてコミュニケーターはその中心となるべき職種です。
【平塚】
とはいえ資格の有無で上下関係が生まれる…そんなことはないんですか?
【結城】
そこは自信を持って「ありません」。
他職種同様、「資格があるから偉い・偉くないではなく、どの職種も同価値」
資格があるかどうかではなく、機能で役割が分かれている という考え方だからです。
診療において療法士の指示のもとで補助に入ることはありますが、チームとしての価値は同価値。
状況によってはコミュニケーターがディレクターとして牽引することもあります。
【平塚】
ということは、コミュニケーターのキャリアの先にはケアディレクターという選択肢が用意されている?
【結城】
平塚さん、さすが察しがいい!
はい。まだ新しい職種なので進化の途中ではありますが、現時点でも「TOPコミュニケーター」と「ケアディレクター」という二つのキャリアラインが設計されています。
個人の特性や目標に応じて、キャリアを自分で選べるようにしているんです。
【平塚】
なるほど💡ここまで伺うと──
「介助のウマヘタ」「業務効率重視の介助業務」では届かなかった部分に、正面から手を伸ばすために設計された職種だということが見えてきました。
現在、ライフケア事業部ではご紹介した「コミュニケーター」を募集しています。
チームの方向性や今後のビジョン、そして求職者さんへのメッセージをどうぞ!

【結城】
ケアユニットチームが発足し、もうすぐ一年。
山あり谷ありの一年目でしたが、ようやく二人目をお受け入れできる体制を作ることができました。
この一年、コミュニケーターがチームに加わることで、ますます生活に深く関わることができ、入院の前後がつながる形で医療と介護を小さなことでもつなげることがユーザーの価値になると実感しています。
ご高齢者様の人生は長く、背景も多様です。
その分チャレンジと失敗の連続でもありますが、その失敗を「次にどう生かすか」を考え抜くことを楽しめる方をお迎え入れしたい──
まだ立ち上がって間もないチームではありますが、当院をご利用される方々の“その人らしさ”を最期まで支え続けるチームでありたいと思っています。
「本当はもっと人として寄り添いたかった」
「でも現場のしくみの中ではそれが許されなかった」
そんな「あなたのやりたい・やりたかった介護」を当院のコミュニケーターで実現できるかもしれません。
「興味がある!」
「新しい介護の形を作ってみたい!」
「もっとお話を聞いてみたい!」という方がいらっしゃいましたら──
記事の中ではお伝えし切れないリアルな日常など、なんでも包み隠さずお話しさせてもらっていますのでぜひ一度お気軽に当院に足を運んでください♪
以上、謎職特集の第四弾「コミュニケーター」のインタビューをお届けしました。
今回の取材を通して、話を聞くほどにこの職種が“今の医療・介護に本当に必要な役割”だと実感しました。
特に心に残ったのは「コミュニケーターは、目的さえブレなければ何をしてもいい仕事」という言葉。
それってすごくないですか?
その背景には、リハビリ職と同じ目標に向かって挑戦し続ける“チームとしての信頼” が見えた気がしました!
その信頼関係やサポート体制、他職種との関係性が、「コミュニケーター」が誰も挑戦したことのないことに、前向きに挑戦し続けられる毎日を創り出しているのだと感じました。
湘南第一病院らしさ溢れる職種であり、職場環境を自信を持って伝えられることが誇らしいです🌟
今後のライフケア事業部とコミュニケーターの活躍を要チェックや‼
コミュニケーションに特化した介護職という誰も挑戦をしたことがない職種。
きっと挑戦するには「勇気」が必要だと思います。
もし「考えてみてもいいかも」と思ってくださった方は以下もご覧ください。
■コミュニケーターが所属するライフケア事業部について知りたい方はこちら⇓
■コミュニケーターとして働くことに興味がある方はこちら⇓
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■定期的に採用説明会も実施中!実際に見て聞いてみたい方におススメ⇓
応募するかどうかは、実際に見て聞いてから判断できます