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健診課特集~役員対談『超高齢社会における健康診断と健康管理の重要性について』~

 

 

 

 

 

こんにちは!チームここはじの葉山なつです🍀

「霜が降りた」と、息子たちが靴を泥だらけにして帰ってくる日が続いておりますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?

 

さて当院では、定期的に採用説明会を開催し、求職者の方に当院や組織のことを知っていただき、働きたいと思える職場かどうか、ご判断していただいています。

 

その中でも、当院のオリジナルカラーの濃い「地域連携部」

独自の考え方はもちろんですが、どのような職場でどのようなスタッフが働いているのか?

特に未経験者の方にとっては、病院という未知の業界で働くことを選択をする上で、重要な情報だと考えています。

しかし説明会の短い時間ではお伝えしきれないので、特集してほしいと「健診課」から声をかけていただきました。

 

ということで、葉山なつ🍀特集記事に初挑戦♪少しの失敗はご愛嬌ということで、温かく見守ってください。

 

今回は健診課特集第二弾として、ここはじ企画にて「役員対談」を実現して参りましたー!

 

タイトルは『超高齢社会における健康診断と健康管理の重要性について』

地域連携部の担当役員である辰巳経営顧問と、診療部の責任者である長嶋副院長のお二人が対談!

健康診断の在り方の変化や組織論を、事業経営や医療など、多角的な視点で語っていただきました!

今回は、その後半をお届けします!

前半はこちら↓↓↓

健診課特集~役員対談『超高齢社会における健康診断と健康管理の重要性について』~


辰巳:

前半では、「時代や労働者の変化で、健康診断や健康そのものの考え方が変わってきた」という話しをしてきました。

ここからは「健康診断」について色々とお話しをさせていただきたいと思います。

まずは「当院の健康診断」について、診療部長の視点から変化や何かお気づきの点はありますか。

 

長嶋:

コロナの感染拡大に伴い健康診断を1度縮小した時に、地域の企業や住民の方々から「早く再開してほしい」という声が非常に多かったんですね。

当院の健康診断へのニーズが、「こんなにもあるのか」と正直驚きました。

前から存在する当院の健診に一定の評価をしていただいているということかと。

以前に比べて、間違いなく受診者が増えている事実があります。

 

辰巳:

当院は、高齢者医療に特化した病院であり、超高齢社会を支えるという考え方に基づいて、健康診断が地域企業や患者様のご家族様へと広がりをみせたのかなと思いますが、診療部長はどうお考えでしょうか。

 

 

長嶋:

まさにその通りです。もっと正確に言うと「広がりつつあります」

高齢者医療に軸足を置き、診療の責任者として世の中をどう見ているかというと、高齢の患者様が目の前に来た時、その後ろにみえる登場人物をみています。

例えば、ご家族、施設スタッフ、時としてクリニックなんかもありますね。

目の前の高齢者だけでなくそこから透けて見える地域や社会に目を向けてやっていこうと。

これは高齢者医療を通して癖づいてきたんですね。

 

この病院に勤め始めたのは15年前になりますが、当初から「健康診断」という診療機能はありました。

地域住民からオーダーがあるので健康診断をやっていくという受動的なものでしたが、それでも地域の方の一定の満足感はあったと思います。

 

そして高齢者医療に軸足を置いた時点で、診療の機会が少なく、来院が難しい要介護高齢者の健康診断をやらなきゃいけないと気づいたところから、初めて能動的に行った健康診断。

これが「施設での健康診断」でありました。

 

そして、そこから透けて見える、要介護高齢者を預かっている施設職員、そしてその家族もやって差し上げなければならないと広がりが出てきたのが、まさに『今』です。

 

そういった地域のニーズに確信を持ったのは、コロナ禍だったんじゃないかなと振り返っています。

ただ、私の視野はそんなに遠くまでは透けて見えていなくて、その先はどのくらいあるのだろうと少し怖いところもあります。

先ほどの広がりつつあるという話は、まだこの先に広がりがあるって考えているからなんですね。

 

 

辰巳:

高齢化していく社会で、高齢者を支えている、あるいは直接的に抱えている方々は、様々なストレスに健康を害するリスクカウントが入るわけですね。

自己責任の高まりによって、自分の健康は自分で維持するという変化があることを、前半でもお話しました。

介護を担うという場面においては、時間的制約だけでなく健康的制約もあるんでしょうね。

だから「健康診断」が欠かせない一つなのかなと。

 

長嶋:

おっしゃる通り。私はそこに気づくまでに少し時間がかかりましたね。

 

辰巳:

健康を害する理由になりそうなことが、世の中に増えたと思うんですね。コロナももちろんそうですし。

 

前半に「健康診断を義務感で受ける方ばかりではなくなってきている」こと。

「目立った症状はないけど、何か変なんです」と身体のシグナルを察知して、病院で診てもらおうという患者さんが以前に比べると増えているという話題がありました。

当院のなかでも「病」「未病」に対して、変化が起きていると感じますが、どうでしょうか。

 

長嶋:

初診でも、定期的に診ている患者さんでも増えている感覚がありますね。

カルテにない病気であったり、日常の悩みであったり。

患者さんも「言っていいのかな」と少し悩むのかもしれません。

ただ、それを言えることは、ある種、私達の懐が深くなったと思われているんじゃないかと。

それを感じ取れるようになったのは、当院全体の成長だったと思うんですね。

 

辰巳:

この10年くらい、明るいご家族さんもいらっしゃるなという感覚があって。

もちろん、抱えている事実はすごく苦しいんでしょうけど、言っていいのか迷うことも言えるようになって、「色々なことが相談しやすい」とか、ご施設やご家族さんにとって湘南第一病院のハードルがぐっと下がっている感じがするんですね。

 

ここで、当院の健診課の組織の話しをさせていただきますが、健診課がこういうことを言うんです。

「地域企業の方々の健康を守ることで地域の経済を支えている」って。

企業で働いている皆さんというのは、ご施設の職員やご家族もそこに含まれるわけで、健康を守るというのは、要は事業継続であると。

その背景には、やはり「健康経営」という潮流や、時代の変化を捉えている健診課がいるんですけど…

「地域経済を支える」というコンセプトの健診って、ちょっと斬新で、ワードとしては異次元ですよね?

 

 

長嶋:

そうですね。今までの湘南第一病院の健康診断の歩みからすると、相当跳躍していますよね。

今までどれだけ助走してたのみたいな(笑)

事業継続という言葉の理解からも、ネガティブかポジティブかでいったら間違いなくポジティブだと分かります。

ただ、相当な跳躍っていう感じなのが正直なところですね。

私も視野を広げて見ていたつもりではありますが、健診課スタッフの視座は私よりも高く、そこまで成長があったのかもしれませんね。

 

 

辰巳:

恐らく約1年半前に、「事業意義」ってワードが院内で注目されていた時期があって、そこで健診課の皆さんがたくさん話しあって、明らかに予想とは違う、「当院の健康診断の在り方」の言語化に成功したのかなと思うんですね。

 

長嶋:

先ほどの話の通り、高齢者の診療において、患者本人の後ろにみえる登場人物がいて、そのまた遠くにコミュニティがあって、地域や社会がその先に広がっています。

少なくとも、そのコミュニティで何が営まれているのかというのは、そこからは見えない。

 

自分達が実現したい未来や社会、地域像があるのだとすれば、高齢者の診療の窓から見続けていたのではいつか到達するかもしれませんが、時間もコストもかかる。

だからこそ、その視点はすごく大事で、診療に没頭している人間からすると、できないチャレンジだなと思いますね。

 

辰巳:

約5年前、健診課の配置を地域連携部と診療部のどちらに配置するのか議論しました。

地域連携部に配置したことも大きかったと思います。

 

恐らく、診療部に配置していたら「地域経済」なんて会話になっていないんじゃないかなって。

もちろん当事者のひらめきとか、頑張って勉強した結果であることに間違いありません。

やはり「地域と連携する健診課」であってほしかったですし、企業の方は地域住民であり、高齢者を抱えているのもまた地域住民ですからね。

 

この事業意義に行き着く前の健診課は、すごく離職率が高かったことを、覚えていらっしゃいますか?

 

長嶋:

えぇ、覚えています。

当時の健診課は、診療部門が健康診断のコンセプトを出していないので、何をしていいか、良し悪しも分からない。当然、人が辞めていきました。

そこから地域連携部に配置され、外部や院内の他セクションと自ら接触することで、醸成されてきたのだと思います。

明確にビジョンを伝えずとも、自立している組織の姿は本当に大きな成長だと思います。

やっぱり、地域連携部におかれたことが大きいと思いますね。

 

辰巳:

発想の自由度が広がりましたね。

従来の健康診断は、スキャンして結果が出力される「スキャニング」のイメージなんですね。

当院はスキャニングもしますが「アナライジング(分析)」もあるのかなって。

アンケートで、ニーズや背景、顧客目線で「きっとこう考えているだろう」と検証し、後で分析するので、他院と同じメニューをやっても、アウトプットが異なるのは明らかです。

今の事業意義に違わない動きがあり、他とは違う絵面になってきたと思いますね。

 

当院全体の戦略設計を担う立場から言わせていただくと、健診課のいう「地域経済を支える健康診断」は、メニューで差別化するのではなく、「健康診断の在り方、コンセプト」から差別化する戦略だと思うんですね。

メニューで差別化しようすると、〇〇病院にはこのメニューがあるから、うちでは〇〇と△△をしようとか。

昨今の多様なサービスとモノが溢れる社会では、当院のこの戦略は理にかなっていて、ブレにくいですよね。

 

長嶋:

少し整理しますと、外部に広く目を向けられているのは地域連携部に健診課を配置したから。

一方でリスクとしては、メニューに陥りやすいことだと。

地域社会に広くアプローチするとなれば、当然高齢者だけでなく、若い方もいるわけですから、メニュー中心の健診になりやすい。

だからこそ「健診の在り方・コンセプト」を大事にしないといけません。

 

やはり「高齢者医療に軸足を置く」

これは不変で、もう一方の足をどのコミュニティに向けるかという考えで、歩んでいく必要があるなと感じましたね。

 

辰巳:

全く同感ですね。「高齢者の健康をお守りする」これは絶対に動かしてはいけない。

 

いたずらにメニューを広げると、目的が薄まって、すり替わってしまう可能性が高いです。

 

あとは、当院で完結させようというこだわりが、そうさせてしまうと思うんですね。

「〇〇に関しては、地域の△△病院に行ってもらいましょう」と地域の連携している医療機関をご紹介する、これぞ地域連携だと思うんですね。

そうすれば、コンセプトをキープしたまま、差別化した状態でいられるのかなって。

 

 

長嶋:

うちで完結させない。それは間違いなくセットですね。

それから、診療技術部門と地域サービス部門で、最初はコンセプトを合わせたはずが、やって行く中で、それぞれ性質の違う欲がでてきて、違う方向を向いてしまうことが、よくありますよね。

 

辰巳:

あります。あります。

診療技術部門からは「医療の目的に忠実に」、地域サービス部門からは「ユーザー志向」で、投石し合うことで、「そうだったか」「それもあるな」って気づくことがあると思うんですね。

機能の違いがある部門同士が投石し合うことは、「あるべき摩擦」であって、それがあって我々なんでしょうね。

 

長嶋:

その通りだと思います。

繰り返しになりますが、ここ10年、高齢者医療に軸足を置いてやってきた診療技術部門からすると、「地域経済」という視点で、地域の企業にまで目を向けているっていうのは、ものすごい跳躍であり、チャレンジだと思うんですね。

 

今回のコロナ禍も、ワクチンやPCR検査などは、意図せず高齢者だけの話ではなくなってきています。

高齢者医療をやるぞと言った時には、そこまでイメージはなかったですが、周りから突き付けられているというか、もしかすると自然の流れであり、必然なのかもしれません。

その流れを止めるべきではなく、診療技術部門として協力していきたいと思います。

 

辰巳:

ありがとうございます。

これからも、診療技術部門と地域サービス部門で協力して、ぜひ当院の「地域経済を支える健康診断」というコンセプトの健康診断を地域に提供し続けていけたらと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。


以上、役員対談「超高齢化社会における健康診断と健康管理の重要性について」をお届けいたしました。

 

まずは皆様、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

先日、求職者の方が健診特集を読んでくださったそうで、

「正直、健康診断について、事業運営や経済という視点で考えたとことがなかった。大きな衝撃を受けた」

と話してくださった方が、実際にいらっしゃいました。

 

自身の健康が与える影響が地域経済まで繋がっている。

健診特集に携わらせていただかなかったら、得られなかった考え方だと実感しました。

 

自身の仕事が与える影響が、どこまで繋がっているのか。決して目の前に見えるご利用者様だけではないこと。

これは他の仕事においても、同じ視点で考えられると思いました。

 

自身の仕事についても振り返ってみようと思います。

健診特集は、まだまだ続く♪お見逃しなく☝

 

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